総務省が、全国の自治体を対象にUSBメモリーの利用実態を調べる方向で検討していると報じられました。きっかけは、機密情報を扱う組織で、ウイルスに感染したUSBメモリーが使われていた事案です。

USBメモリーは手軽にデータを移せる便利な道具ですが、外部から持ち込まれる機器でもあります。もし中にマルウェア※1が入っていた場合、パソコンに接続しただけで不正な動きが起きる可能性があります。特に、インターネットにつながっていないクローズ系システム※2でも、USB経由なら影響を受けることがあります。「ネットにつながっていないから安心」とは言い切れない点が重要です。

今回の調査では、USBメモリーだけでなく、ドローン、監視カメラ、パソコン、ルーターなども対象になる見通しです。これは、問題が一つの機器だけではなく、どこから調達し、誰が使い、どのように管理しているかという、IT機器全体の管理に関わるためです。
仕事で考えると、部署ごとに独自でUSBメモリーを購入し、誰が使っているか分からない状態はリスクになります。例えば、外部から受け取ったデータを一時的に保存するために、安価なUSBメモリーを使い回している場合、感染や情報漏えいの原因になるかもしれません。まずは、会社で認められた機器だけを使うルールを決め、使用状況を記録することが大切です。
IT業界に携わるわたしたちは、便利さだけでなく、機器の出所や管理状態にも目を向ける必要があります。まず取るべき行動は、職場で使っているUSBメモリーや周辺機器を棚卸しし、承認されたものか確認することです。

※1 マルウェア:不正な動きをする目的で作られたソフトウェア。
※2 クローズ系システム:インターネットに接続せず、限られた環境で使うシステム。
※3 ルーター:複数の機器をネットワークにつなぐための機器。