大学病院で、外来患者の待ち時間を減らすためのアプリ活用が進み、約1年で外来患者の4割近くが利用していると報じられました。遠隔受付やスマホ決済により、病院での滞在時間を短くする取り組みです。

背景には、難病を抱えながら大学病院に通っていた一人の患者の経験があります。通院と仕事の両立に苦労したことから、「待ち時間を減らしたい」という思いでアプリが開発されました。
病院側の「よりよい医療体験を届けたい」という考えと重なり、待ち方そのものを設計し直す取り組みが始まりました。
この仕組みは、クラウド※1上で動くサービスとして構築されています。スマートフォンから遠隔チェックインを行い、院内ではQRコード※2で受付を完了します。

診察後はキャッシュレス決済※3により会計待ちを減らせます。物理的な行列をデータで管理することで、患者は院内の好きな場所で待つことができます。他の医療機関でも応用可能な設計になっている点も特徴です。
たとえば、IT業界に携わるわたしたちが社内申請業務を見直す場合も同じです。紙の申請書を提出して順番を待つのではなく、オンラインで事前登録し、承認状況を可視化すれば、待ち時間と移動時間を減らせます。仕組みの再設計が体験の改善につながります。
これは単なるデジタル化ではなく、「人が不自由に待っている時間はないか」という視点を持つことが大切です。
技術は、体験をやわらかく変えるために使うものだといえるでしょう。

※1 クラウド:インターネット経由でシステムやデータを利用する仕組み
※2 QRコード:情報を読み取ることができる二次元コード
※3 キャッシュレス決済:現金を使わない電子的な支払い方法