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AIエージェントと仕事の変化

  • 投稿カテゴリー:業務

生成AIの活用が広がる中で、AIエージェント※1を使い、少人数でも多くの顧問業務を進める「ひとり事務所」の可能性が紹介されました。士業のような専門職でも、定型的な作業の一部がAIにより効率化され、働き方や提供価値が変わり始めている、という内容です。

AIエージェントは、文章を作るだけの道具ではなく、指示に沿って複数の作業を進める仕組みです。例えば、資料を読み取り、必要な情報を整理し、文書の下書きを作る、といった流れを支援できます。従来の生成AIは、人が質問を入力し、その回答を受け取る使い方が中心でした。一方、AIエージェントは、目的を与えると、必要な手順をある程度分解して進める点が特徴です。

ただし、すべてを任せられるという意味ではありません。法律、税務、労務などの業務では、判断の根拠や責任の所在が重要です。AIが作った内容に誤りが含まれる可能性もあります。そのため、AIエージェントは「専門家の代わり」ではなく、「作業を助ける補助者」と考えるのが現実的です。最終確認や判断は、人が行う必要があります。

仕事との関係で考えると、社内の問い合わせ対応に近い例があります。たとえば、経費精算のルールについて、過去の社内規程やよくある質問をAIに読み込ませ、回答案を作らせることは可能です。担当者は、その回答案を確認し、古い規程が混ざっていないか、社内ルールに合っているかを見直します。これにより、ゼロから文章を作る時間は減りますが、確認する責任までなくなるわけではありません。

この変化は、士業だけでなく、多くの事務職や管理部門にも関係します。定型的な文書作成、情報整理、確認作業の一部は、今後さらにAIで効率化される可能性があります。一方で、相手の事情をくみ取ること、例外的な判断をすること、責任を持って説明することは、人の役割として残りやすい領域です。

IT業界に携わるわたしたちは、AIに仕事を任せるかどうかだけで考えるのではなく、どの作業を任せ、どこから人が確認するのかを整理することが大切です。まず取るべき行動は、自分の業務を「定型的な作業」と「判断が必要な作業」に分けて見直し、AIを使う範囲と確認手順を決めることです。

※1 AIエージェント:目的に沿って、複数の作業を自動的または半自動的に進めるAIの仕組み。

※2 定型的な作業:手順や判断基準が比較的一定している作業。

※3 補助者:主担当を支える役割のこと。

※4 社内規程:会社内で決められたルールや手続き。

※5 確認手順:作業結果に誤りがないかを見直す流れ。